本城雅人
脳死移植は生体移植と違って、生きている人に傷つけずに行える
ドナーのその後の人生を考えると、少なくとも子から親へというのは考えにくい
「体についた傷のせいで、心まで傷ついてしまう事がある」
「医師に問題が生じると、マスコミや世間は医師が人倫に背いて生命を粗末に扱ったかのように厳しく非難するが、医師が受けた痛みは誰がいやしてくれるのだろうか。医師だって一人の人間であるのに」
移植の意思表示はやっぱり大事だな
真山 仁
原告代理人の強引さは、理解しがたいが、医療裁判に至る現場の経過は実情を調べてリアルに書かれている
医療者は誠実に向き合っても、偶然に左右されることもある
家族は一部始終を目にしているわけでもないし、医療者の思考過程を共有することが出来るわけでもないので、予期せぬ結果に終わると、どうしても不振はぬぐえないのかと思う
「医療に経済的合理性は、相容れない気がする」
「裁判の間、法律で医療を裁くことの不毛さを感じた」
そもそも裁判というのは、経験から、真実を明らかにする場ではなく、どちらの言い分が法律に矛盾しないかの、言い争いのように感じている
一雫ライオン
誰かをかばって有罪となる
このテーマは法廷ものではよくあるか
しかし主人公が裁判官 しかも10年に一人の逸材、東大在学中に司法試験パス、2回の試験もパスして裁判官に
さらに道行く人も振り返る美人 と設定が高すぎる
一方の有罪となった被告人、真摯な態度の善人
事件は聾唖の妹が半年にわたってレイプされたあげく、相手を殺してしまった
兄は良心がおらず、施設で過ごした後、妹は伯母の家へ
そこでは叔父に虐待される
裁判官礼子はと言えば、父親は行方知れず、母親に捨てられて、伯母に育てられるという、全般にドラマ性満点
しかも裁判所内でのセクハラや、政界との癒着
二人が墜ちてゆく(上ってゆく?)のも必然か
しかし再審に至らず自殺 礼子は不倫とたたかれ
社会を捨てた大人の恋愛??
ちょっと現実味には乏しいかな