読書:命の砦

五十嵐貴久 女性消防士・神谷夏美シリーズ3作目 だったんだ 1.2は読んでない 凄まじい消防士の仕事ぶりと言っていいのやら 実際の消防士がどうなのかは知らないが、こんな大火災があれば、人間極限状態で、その人の本質が現われるものだろう しかしヒロイズ…

読書:冬に子供が生まれる

佐藤正午 マルセイとマルユウ 二人の丸田 「UFOの子ども達」 マルセイとマルユウ、事故で複写ないしは転移した二人の手首の痣 捩れた二人の運命 事故が3人の子ども達にもたらした記憶の障害 それが元に戻ったとしても、自分の人生を取り戻したという実感はな…

読書:八月の御所グラウンド

万城目学 十二月の都大路上下ル 全国高校駅伝 前日のアンカーを言い渡された坂東 方向音痴で、コースを間違えそうになる 歩道を伴走する新撰組コスプレ集団 併走する荒垣さんにも集団は見えていた 来年の大会に向けて、決意を固めて咲桜莉と共に帰る青春の一…

読書:ともぐい

河崎秋子 猟師の熊爪 人と離れた山小屋に犬と暮らし、鹿や熊を狩っては、肉や内臓、皮を町に行って売り、糧を得る生活をする 穴持たずの熊を仕留めようと、狩りに出るが、襲われ骨折 寝て傷を癒やす生活に、「熊にも、里の人間にもなれず、猟師でいられない…

読書:マーダーハウス

五十嵐貴久 丘の上にぽつんと立つ、洋風のシェアハウス 家族でもないし、友人でもないし しかしそこに家族を求めた住人が引き起こす殺人事件 おどろおどろしや

読書:交渉人・遠野麻衣子 ゼロ

五十嵐貴久 麻衣子の交渉人としての出発点 石田との出会い、キャリアでありながら、交渉に優れた資質の表出と、さらなる成長 実際の特殊詐欺事件の捜査の中で、その才能が花開く 交渉人シリーズの「ゼロ」 原点の物語

読書:本と鍵の季節

米澤穂信 図書委員高校生2人の推理 ずいぶんとひねたというか、思慮深いというか、洞察力に優れた高校生だ 話す内容も変に大人ぶっているようにも思えるが、高校時代というのは、こんな風に頭でっかちだったかも 尤も自分は運動部系だったから違ったのか 「…

読書:ウインクで乾杯

東野圭吾 道化の仮面をかぶった三男坊 健三 放蕩息子に見えたが実は鋭い目つきの男だった ビートルズのカセットテープに隠された遺書 密室トリック 友人が次々と死んでゆくj恐怖 親しくなった刑事 玉の輿に乗りそびれた主人公香子 推理小説の要素がふんだん…

読書:交渉人 籠城

五十嵐貴久 少年法 確かに18.19でも凶悪犯罪を犯しても、更生を期して軽く裁かれることに、疑問を感じる人が多いのは事実だろう 被害者家族にとっては無念だ それを訴えるための人質籠城、さらには隠された殺人計画 残念ながら交渉人麻衣子にも、そこまでの…

読書:交渉人 遠野麻衣子・最後の事件

五十嵐貴久 カルト宗教集団教祖の釈放を巡る、爆破事件 実行犯と考えられた高橋の自殺 一方石田の弁護も担当した、人権は弁護士木下美也子 この国を壊滅して、もう一度立て直す 祖の救世主になる人言う突飛な発想だが、カルト集団にとっては矛盾ない考えなの…

読書:交渉人

五十嵐貴久 発行が2003年なので、まだこんな状況だったのかとがっかりした 推理小説としては、多分当時はとてもおもしろかったのだろうが、捜査官が犯人で、理由が医療過誤、医師や看護師は悪徳 ややありきたりの設定と言えなくもない

読書:ドミノ in 上海

恩田陸 上海 青龍飯店で繰り広げられる闇取引、動物園のパンダ騒動、鮨デリバリー、美術品取引、映画撮影が語茶目背のドタバタ喜劇 でもなんだかんだ言っても、ハッピーエンド

読書:朽ちないサクラ

柚木 裕子 友人の新聞記者が殺害される 彼女が追っていた元警察署員の、自殺と為れた死 ストーカー被害届けの受理を遅らせ、職員の慰安旅行に行っていた警察へのバッシング 真相を調べていくと「何かある」事が感じられる それは「朽ちないサクラ」サクラは…

読書:六人の嘘つきな大学生

朝倉秋成 斬新な場面設定に、斬新な構成 スピラリンクス終車試験の最終面接 当初は6人全員受かるかも人言われていたのに、急に互いに1人を選べと 実は当初からの予定通りの進行 その場で6人の暗い過去が暴かれる封筒がある事に気付く そして犯人が明らかに …

読書:ごまかさないクラシック音楽

岡田暁生、片山杜秀 「どうして西洋のクラシック音楽を、二十一世紀の極東に生きる私たちが、いまだ当たり前のようにして聴いているのか?」 クラシック音楽はバッハ以後のものばかり 祖の前の1千年は? 古楽/クラシック/現代音楽 という時代区分ではクラシ…

映画:PERFECT DAYS

役所広司主演 第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞 日本・ドイツ合作 東京都の公共トイレ清掃員の平山は、寡黙にトイレ清掃や、車中で聴く音楽や、寝る前の読書、一日の終わりや、週末の飲み屋など、日々の生活を同じように送っていた それが同僚の恋、姪…

読書:あしたの君へ

柚木裕子 家庭裁判所調査官補 親しみを込めて先輩からかんぽちゃんと呼ばれる その大地が修習中の家裁で担当した人たち ネットカフェで妹の面倒を見ながら生きている少女、親の過剰な愛情のもとで苦しんでいる少年、夫のモラル・ハラスメントで精神を病んだ…

読書:虚ろな十字架

東野圭吾 虚ろな十字架:殺人犯が有期刑で刑務所に収監されていることを指しているようだ 刑務所で反省しない人間などいくらでもいる そんな人間の背負う十字架など虚ろなものだ 殺された妻小夜子 死刑廃止論への反論 「何を手に入れれば遺族達は救われるの…

読書:競争の番人 内偵の王子

新川帆立 シリーズ第2弾 白熊は九州に配属となり きもの業界のカルテル捜査は本局 19条案件は地方担当で、職員の取り組み姿勢にも温度差が 持ち前の鈍感さとお節介を駆使して、問題解決へと導く 爽快な展開は相変わらず

読書:回廊亭殺人事件

東野圭吾 まだ読んでいない作品を探して借りてみたら、1994年初版と30年近く前のものだった しかし東野らしい論理的な推理と、サスペンスが味わえた やはり最後は、鰺沢弘美という(実はしばらく女だと思って読んでいた)大どんでん返しが待っていた 最近の…

読書:アリスが語らないことは

ピーター・スワンソン 自分のついた嘘をそのまま信じてしまう女アリス 過去、現在とその周囲で起こる奇怪な変死事件 なんとジェイクはジョンだった 驚きの真相

映画:ゆとりですがなにか インターナショナル

2016ドラマの映画化 宮藤官九郎脚本 働き方改革、テレワーク、多様性、グローバル化の中で、30台となったゆとり世代の苦悩ともがく生き様 クドカンやっぱりおもしろい

読書:空気を読む脳

中野信子 美しいと感じる脳は内側前頭前皮質 両親を司っている領域でもあり、美しいと良心、善悪等は混同されやすい 社会性を維持するため、善悪の領域である社会脳が発達 しかしその社会を維持するルールに反する事に対して攻撃する この活動が活発でないわ…

読書:楽譜をまるごと読み解く本

西村理 他 何も考えずに、元々楽譜は存在していたかのように感じていたが、音符そのものも「発明」されるまでには紆余曲折があったのだ 音符があって、さらに休符があって スコア(総譜)とパート譜 しかし読んでも楽譜は理解出来なかった

読書:競争の番人

新川帆立 テレビドラマでみた原作だった ドラマとほぼ同じ進行 フラワーショップの七瀬の対応に自分を重ねてしまう白熊 「踏みつけてくる相手に対して、怒れなくなっているのだ。倒しようがない敵に直面したとき、大きな理不尽に見舞われたとき、誰かを憎ん…

読書:八本目の槍

今村翔吾 賤ヶ岳七本槍の武将達 秀吉の小姓ら7人 それぞれが出世し、思惑も異なっていくが、豊臣を残そうとする医師は硬い しかし秀頼と淀には思いは伝わらず 最後まで大阪を守ったのは、八本目の槍:佐吉の思惑:金と米の価格操作で家康を苦境に立たせるこ…

70歳の正解

和田秀樹 タンパク摂取 納豆お勧め コレステロールは必須 ビタミンCで脳の健康 歯を保ってよく咬む 入眠のため寝る前にタンパク質:ミルク あ:歩く か:噛む さ:サボる た:食べる な:和む は:話す ま:学ぶ や:役立つ ら:楽観する わ:笑う 働ける間…

読書:汝、星のごとく

凪良ゆう 島で同学年になった暁海、櫂 浮気者の親を持つ者どうし自然とつきあうようになり、言葉にしなくても通じる事で、さらに近づいてゆく しかし櫂は東京へ 「いつだって核心は言葉の届かない深い場所にある」 「抗うから波立つ。ただ許して受入れればい…

読書:元彼の遺言状

新川帆立 ポトラッチ:アメリカ北西部部族の、贈与の規模を競う習俗 栄治の奇妙な遺言 全財産を自分を殺した犯人に譲る その裏に拓未を守るための企みが 謎を解き明かしてゆく、主人公 気位高く、優秀で、金にしか興味がない弁護士麗子 「贈り物を正しく受け…

読書:神の値段

一色さゆり 水墨アート作品 それを作り出す無名と売り出す唯子 本人が描かなくても作品となるアート 「芸術というのは、純粋になればなるほど、孤独が深まるものなのかもしれない」 価格と値段 オークションでアジア史上最高額をつけられた値段とは所詮は比…