読書:神社の解剖図鑑

米澤貴紀
鳥居:神域への入口
 丸柱、貫、上に島木、その上に乗る笠木、間の真ん中に神額(神社名を掲げ   る)
  神明鳥居:島木なし、貫は柱の外に飛び出さない
  明神系・両部鳥居:島木あり
社殿:神の住むところ
摂社、末社:さまざまな神がいる
垣・回廊・門は俗と聖との境
神紋:神社のシンボル
 熊野本宮大社は烏紋
徳川家康久能山に葬られたが、遺言で一年後に日光へ改葬、東照宮が建てられた
 三猿は子供の頃は悪い物を見ざる言わざる聞かざるがよいと
 馬を飼う厩舎に彫られた 猿を厩に置くと馬の健康によいとされた
参道の霊獣・狛犬
 右が阿(口開け)、左が吽(うん、口閉じ)
神意を伝える動物は神使
 白蛇、天神は牛、大黒様は鼠、住吉神は兎、日本武尊は狼・白鷺、八幡神は鳩
6世紀仏教伝来 当初は神も仏に救いを求める存在:功徳を積むための神宮寺が建てられる
 やがて神は仏教を加護する存在へ変わる:寺を守る神のための鎮守社ができる
熊野三山:熊野は他界への入り口とされ、「蘇り」の地とされた
菅原道真を祀る北野天満宮(京都):十一面観音が本地仏=神の正体とされる仏
 日本の神は仏が衆生を救うために仮の姿で現れたとされていた
神体山:ご神体として崇められた山:岩木山、富士山、男体山、御室ヶ嶽(埼玉の金鑚;かなさな神社)
滝が神:熊野那智大社 第一殿で飛瀧権現を祀る
岩が神:花窟(はなのいわや)神社(熊野):伊弉冉尊イザナミノミコト)が火神・カグツチノミコ トを産み、焼かれて亡くなった墓所だった地
鵺 ぬえ:怪鳥 源頼政に射落とされた 鏃を洗った鵺池に鵺大明神(柳田国男:古い神の零落した姿
武人が神:武田神社田村神社坂上田村麻呂鹿島神宮:武みか槌神
産業の神:美保神社 えびす様;漁業の神、金山彦神;鉱山、金屋子神;製鉄、倉稲魂命:農業
皇位の印三種の神器:草磲の剣:熱田神宮八尺瓊勾玉:皇居、八咫鏡伊勢神宮
神となった戦国大名日光東照宮;家康、豊国神社(京都);秀吉、建勲神社(京都);信長、上杉神社(山形);謙信、真田神社(長野);幸村
戦争の軍神:乃木神社(東京):乃木希典東郷神社東郷平八郎護国神社;兵士、総本社が靖国神社
伏見稲荷大社(京都):全国3万稲荷神社の総本社:穀物食物の神→産業振興、商売繁盛 狐は神使
住吉大社(大阪):航海神 大阪から対馬までの航路に位置する 社殿形式は住吉造
武・猟・風の神:諏訪信仰:諏訪大社(長野)上は山、下は神木がご神体
春日大社(奈良)春日神を祀る 藤原氏が創祀 関連で興福寺
宇佐神宮(大分):八幡神の総本社 石清水八幡宮:源氏が守護神とし八幡神は武門の神となった
(伊勢)神宮:内宮は天照大神 江戸時代伊勢神宮への集団参詣:おかげ参り
八坂神社(京都):祇園信仰(疫病除け) 神は牛頭天王祇園精舎の守護神が変化したもの 
富士山本宮浅間大社(静岡):富士山を崇める
宗像大社(福岡)厳島神社(広島):海を守る三女神を祀る
金刀比羅宮(香川):金比羅権現とされた大物主神を祀る 航海安全の神、医薬神、除災招福神
三嶋大社(静岡):武家の守護神
太宰府天満宮(福岡):菅原道真の御霊(怨霊)に雷神、護法神の性格が加わる 後に学問の神
西宮神社(兵庫):えびす大神を祀る商売繁盛の神 一番福目指して境内を駆け抜ける神事
東京大神宮:伊勢神宮を観請 縁結び神社:その他出雲大社高千穂神社、下賀茂神社
水天宮(東京):安産の神
宝当神社(佐賀):海賊から高島を救った野崎隠岐守綱吉が祭神 くじ運を強くする神社
秋葉山本宮秋葉神社(静岡)火除けの神 他に愛宕神社、武蔵御嶽神社
貴船神社(京都):水神である高靇(たかおかみ)神を祀る 晴雨を祈る
甲斐神社(熊本)病気平癒の神