読書:希望の糸

東野圭吾

「取調室で暴かれるのではなく、本人達によって引き出されるべき真実というものもある」

殺された喫茶店主の女性 その元夫と、同居する女性

茶店にたびたび通う男と、ぎくしゃくする関係の娘

体外受精の起こりうる過ちと、そのとき引き起こされる悲劇

それが殺人にまで繋がってしまう恐ろしさ

皆が幸せを求めていたのに、食い違ってしまった結末

これに松宮と加賀の生い立ちがからむ

しかし綿貫と多由子との信頼が取り戻され、汐見親子の関係が回復して、真の親子になった最後は、やはり東野圭吾の人間を信頼するという姿勢が示された終わり方だと思う