ダニエル・シルバ
CNNエグゼクティヴ・プロデューサーとしての出世作
第二次世界大戦時、連合軍がドイツに対し、イギリスからフランスへの上陸侵攻作戦 カリー湾かノルマンディーか
その選択の決め手を巡る、イギリス潜入ドイツスパイと、その摘発に当たるMI5雇われ担当官とのせめぎあい
ヴィカリーやキャサリンは架空人物ながら、実に生き生きとして魅力的だ
物語のスリルある展開も満点
ヴィカリーの「彼は優秀な秘密情報官だった。そして生来それに適していた。虚栄心がないし、大衆の称賛も爵位も求めなかった。人知れず骨を折り、勝ち誇る気持ちを内に秘めていることに完全に満足していた。彼がじっさいに何をしているかを誰ひとり知らないという事実が気に入っていた。」の下りはほんとに共感