2022-05-23 読書:神よ憐れみたまえ 小池真理子 両親を殺害した犯人が、唯一血縁として頼っていた叔父だったとは それを知って、取り乱した気持ちで結婚した相手が、自分の体だけを求めていたとは しかし若年性認知症になり、徐々に記憶が薄れる中、家政婦だったたづ一家や、その娘の忘れ形見で養子にした律や、ピアノとともに過ごしたよい想いが残されていく そこに哀れんだ神がテをさしのべたと思われなくもない 昭和のにおいを濃く残す、物語展開や筆致が、逆に目新しく感じないこともない