読書:冬に子供が生まれる

佐藤正午

マルセイとマルユウ 二人の丸田

「UFOの子ども達」

マルセイとマルユウ、事故で複写ないしは転移した二人の手首の痣

捩れた二人の運命

事故が3人の子ども達にもたらした記憶の障害

それが元に戻ったとしても、自分の人生を取り戻したという実感はないのだろう?

結局孤独な湊先生

読書:八月の御所グラウンド

万城目学

十二月の都大路上下ル

 全国高校駅伝 前日のアンカーを言い渡された坂東

 方向音痴で、コースを間違えそうになる

 歩道を伴走する新撰組コスプレ集団 併走する荒垣さんにも集団は見えていた

 来年の大会に向けて、決意を固めて咲桜莉と共に帰る青春の一時

八月の御所グラウンド

 グラウンドに現れた沢村栄治ら3人

 京都での学徒出陣の場

 そして終戦記念日 大文字焼き

  俳句の世界だ

「なあ、朽木。俺たち、ちゃんと生きてるか?」

彼女に心に火がないと言われた朽木の心に炎が一個

読書:ともぐい

河崎秋子

猟師の熊爪

人と離れた山小屋に犬と暮らし、鹿や熊を狩っては、肉や内臓、皮を町に行って売り、糧を得る生活をする

穴持たずの熊を仕留めようと、狩りに出るが、襲われ骨折

寝て傷を癒やす生活に、「熊にも、里の人間にもなれず、猟師でいられない俺は、何者だ。」と思い悩む

やや傷も癒え、赤熊を仕とめるが、元の自分ではないことに気づかされ、盲目の陽子をもらい受ける

やがて自分の子を身ごもる陽子に首を切られ絶命

人なのか獣なのか、熊爪は自然の中の、一生き物として生涯を過ごした ということか

読書:交渉人・遠野麻衣子 ゼロ

五十嵐貴久

麻衣子の交渉人としての出発点

石田との出会い、キャリアでありながら、交渉に優れた資質の表出と、さらなる成長

実際の特殊詐欺事件の捜査の中で、その才能が花開く

交渉人シリーズの「ゼロ」 原点の物語

読書:本と鍵の季節

米澤穂信

図書委員高校生2人の推理

ずいぶんとひねたというか、思慮深いというか、洞察力に優れた高校生だ

話す内容も変に大人ぶっているようにも思えるが、高校時代というのは、こんな風に頭でっかちだったかも

尤も自分は運動部系だったから違ったのか

「言いたいことだけ言うのは難しい。言いたくないことまで伝わってしまう。」

ここまで配慮できる高校生はさすがに少ないだろう

高校生が主人公だが、大人の推理小説としてもおもしろい小説だった

読書:ウインクで乾杯

東野圭吾

道化の仮面をかぶった三男坊 健三

放蕩息子に見えたが実は鋭い目つきの男だった

ビートルズのカセットテープに隠された遺書

密室トリック

友人が次々と死んでゆくj恐怖

親しくなった刑事

玉の輿に乗りそびれた主人公香子

推理小説の要素がふんだんに詰め込まれている