読書:取調室のハシビロコウ

江口大和

実話 濡れ衣で逮捕された弁護士が、保釈までの250日間拘置所に拘留され、人格を否定される取り調べを受けた実態や、経過を綴る

人質司法で、どうしても有罪としたい検察

容疑が長引くほど身体拘束が長引く

不安をあおり、尊厳を損なわせる

気分転換できない閉鎖的環境

それらに裁判官も検察官も責任をとらない

犯罪者を追いつめるには、どんな手を使ってでもという姿勢は、問題になっている冤罪の温床を生む

江口弁護士の検討を祈る

映画:黒牢城

原作:米澤穂積

他の米澤作品とは違い、戦国時代背景というのに、原作はとてもおもしろかった

それをもっくんが、村重らしく、武将であり、官兵衛にヒントは貰いつつ謎を解明する探偵でもあり という役をうまく演じていた

村重の、最後に出奔して茶人になるイメージとは多少逢わないが、それらしく演じられていたのはさすが

見応えのある映画だった

読書:失われた貌

櫻田智也

顔を潰され、歯が抜かれ、手が切断された遺体が発見される

日野が捜査に乗り出すが、生活安全課へ、自分の父親ではないかと、少年が現われ

足紋などで、遺体の身元は割れるが、悪徳探偵だった

彼の借りていたアパートで大家が殺され

探偵の被害者らを追っていくうちに、同じような遺体が発見された過去の事件も見つかり

10年もなくなった父親を探し続ける少年と、母親の暗い過去

少年を思う刑事達の葛藤

上質なミステリー小説

読書:騙し絵の牙

塩田武士

売れなくなってきている出版業界

雑誌編集者の速水 

作家達とのつきあい、原稿のペン入れ

一方で、黒字化を迫られ、家庭で離婚の危機にも遭い

「速水は思う。仕事でストレスが生まれるのは、多忙であるか否かが原因ではない。報われるか否かの問題である。今、この業界の人間が疲弊しているのは、流してきた汗に対する見返りがあまりに少ないからだ。これからは、割り切ってサラリーマンとして生きる出版人が増えるだろう。」

そして若い作家の自死をきっかけに辞表を

「華やかな美人やと思ってても、支点を変えて見たら、牙を剥く悪魔が浮かび上がる」

騙し絵みたいな速水

少年期の編集へのあこがれが、速水を突き動かしていた

読書:にっぽんのカワセミ

矢野亮

日本中どこでも見られる、このきれいな小鳥に、魅せられる人は多い

以前から見たいとは思っていたが、京都旅行で、池に飛び込み、すぐに舞い立って、石の上にたたずんだ姿を見て感激した

こんな風に、迫力ある写真が撮れれば楽しいだろうと思うが、著者達は、観察が一番大事と口々に話す

読書:BUTTER

柚木麻子

高齢男性達とつきあって、金を出させ、死に至らしめた毒女 カジマナ

取材のために里佳は、言うなりにカジマナの食歴をたどり、バターにとりつかれ

カジマナに洗脳されたように、食事にのめり込むが、やがて本当に大事な人とのつながりに気づく 女の友情

映画:マイケル

生前ほとんど接することがなかったマイケル・ジャクソンだったが

子供の頃からの天才ぶりを知って感激

父親との確執 父親もはじめは家族を豊かにしようと思ったのだろうが、父権的で所有意識が強く、子離れできなかったのだろう

マイケルのリズム感、音楽性に、それらのかけらも持ち合わせていない自分でも、心揺さぶられるものがある

聴きたくなった