2024-01-01から1年間の記事一覧

読書:命の砦

五十嵐貴久 女性消防士・神谷夏美シリーズ3作目 だったんだ 1.2は読んでない 凄まじい消防士の仕事ぶりと言っていいのやら 実際の消防士がどうなのかは知らないが、こんな大火災があれば、人間極限状態で、その人の本質が現われるものだろう しかしヒロイズ…

読書:冬に子供が生まれる

佐藤正午 マルセイとマルユウ 二人の丸田 「UFOの子ども達」 マルセイとマルユウ、事故で複写ないしは転移した二人の手首の痣 捩れた二人の運命 事故が3人の子ども達にもたらした記憶の障害 それが元に戻ったとしても、自分の人生を取り戻したという実感はな…

読書:八月の御所グラウンド

万城目学 十二月の都大路上下ル 全国高校駅伝 前日のアンカーを言い渡された坂東 方向音痴で、コースを間違えそうになる 歩道を伴走する新撰組コスプレ集団 併走する荒垣さんにも集団は見えていた 来年の大会に向けて、決意を固めて咲桜莉と共に帰る青春の一…

読書:ともぐい

河崎秋子 猟師の熊爪 人と離れた山小屋に犬と暮らし、鹿や熊を狩っては、肉や内臓、皮を町に行って売り、糧を得る生活をする 穴持たずの熊を仕留めようと、狩りに出るが、襲われ骨折 寝て傷を癒やす生活に、「熊にも、里の人間にもなれず、猟師でいられない…

読書:マーダーハウス

五十嵐貴久 丘の上にぽつんと立つ、洋風のシェアハウス 家族でもないし、友人でもないし しかしそこに家族を求めた住人が引き起こす殺人事件 おどろおどろしや

読書:交渉人・遠野麻衣子 ゼロ

五十嵐貴久 麻衣子の交渉人としての出発点 石田との出会い、キャリアでありながら、交渉に優れた資質の表出と、さらなる成長 実際の特殊詐欺事件の捜査の中で、その才能が花開く 交渉人シリーズの「ゼロ」 原点の物語

読書:本と鍵の季節

米澤穂信 図書委員高校生2人の推理 ずいぶんとひねたというか、思慮深いというか、洞察力に優れた高校生だ 話す内容も変に大人ぶっているようにも思えるが、高校時代というのは、こんな風に頭でっかちだったかも 尤も自分は運動部系だったから違ったのか 「…

読書:ウインクで乾杯

東野圭吾 道化の仮面をかぶった三男坊 健三 放蕩息子に見えたが実は鋭い目つきの男だった ビートルズのカセットテープに隠された遺書 密室トリック 友人が次々と死んでゆくj恐怖 親しくなった刑事 玉の輿に乗りそびれた主人公香子 推理小説の要素がふんだん…

読書:交渉人 籠城

五十嵐貴久 少年法 確かに18.19でも凶悪犯罪を犯しても、更生を期して軽く裁かれることに、疑問を感じる人が多いのは事実だろう 被害者家族にとっては無念だ それを訴えるための人質籠城、さらには隠された殺人計画 残念ながら交渉人麻衣子にも、そこまでの…

読書:交渉人 遠野麻衣子・最後の事件

五十嵐貴久 カルト宗教集団教祖の釈放を巡る、爆破事件 実行犯と考えられた高橋の自殺 一方石田の弁護も担当した、人権は弁護士木下美也子 この国を壊滅して、もう一度立て直す 祖の救世主になる人言う突飛な発想だが、カルト集団にとっては矛盾ない考えなの…

読書:交渉人

五十嵐貴久 発行が2003年なので、まだこんな状況だったのかとがっかりした 推理小説としては、多分当時はとてもおもしろかったのだろうが、捜査官が犯人で、理由が医療過誤、医師や看護師は悪徳 ややありきたりの設定と言えなくもない

読書:ドミノ in 上海

恩田陸 上海 青龍飯店で繰り広げられる闇取引、動物園のパンダ騒動、鮨デリバリー、美術品取引、映画撮影が語茶目背のドタバタ喜劇 でもなんだかんだ言っても、ハッピーエンド

読書:朽ちないサクラ

柚木 裕子 友人の新聞記者が殺害される 彼女が追っていた元警察署員の、自殺と為れた死 ストーカー被害届けの受理を遅らせ、職員の慰安旅行に行っていた警察へのバッシング 真相を調べていくと「何かある」事が感じられる それは「朽ちないサクラ」サクラは…

読書:六人の嘘つきな大学生

朝倉秋成 斬新な場面設定に、斬新な構成 スピラリンクス終車試験の最終面接 当初は6人全員受かるかも人言われていたのに、急に互いに1人を選べと 実は当初からの予定通りの進行 その場で6人の暗い過去が暴かれる封筒がある事に気付く そして犯人が明らかに …

読書:ごまかさないクラシック音楽

岡田暁生、片山杜秀 「どうして西洋のクラシック音楽を、二十一世紀の極東に生きる私たちが、いまだ当たり前のようにして聴いているのか?」 クラシック音楽はバッハ以後のものばかり 祖の前の1千年は? 古楽/クラシック/現代音楽 という時代区分ではクラシ…