2023-01-01から1年間の記事一覧

映画:PERFECT DAYS

役所広司主演 第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞 日本・ドイツ合作 東京都の公共トイレ清掃員の平山は、寡黙にトイレ清掃や、車中で聴く音楽や、寝る前の読書、一日の終わりや、週末の飲み屋など、日々の生活を同じように送っていた それが同僚の恋、姪…

読書:あしたの君へ

柚木裕子 家庭裁判所調査官補 親しみを込めて先輩からかんぽちゃんと呼ばれる その大地が修習中の家裁で担当した人たち ネットカフェで妹の面倒を見ながら生きている少女、親の過剰な愛情のもとで苦しんでいる少年、夫のモラル・ハラスメントで精神を病んだ…

読書:虚ろな十字架

東野圭吾 虚ろな十字架:殺人犯が有期刑で刑務所に収監されていることを指しているようだ 刑務所で反省しない人間などいくらでもいる そんな人間の背負う十字架など虚ろなものだ 殺された妻小夜子 死刑廃止論への反論 「何を手に入れれば遺族達は救われるの…

読書:競争の番人 内偵の王子

新川帆立 シリーズ第2弾 白熊は九州に配属となり きもの業界のカルテル捜査は本局 19条案件は地方担当で、職員の取り組み姿勢にも温度差が 持ち前の鈍感さとお節介を駆使して、問題解決へと導く 爽快な展開は相変わらず

読書:回廊亭殺人事件

東野圭吾 まだ読んでいない作品を探して借りてみたら、1994年初版と30年近く前のものだった しかし東野らしい論理的な推理と、サスペンスが味わえた やはり最後は、鰺沢弘美という(実はしばらく女だと思って読んでいた)大どんでん返しが待っていた 最近の…

読書:アリスが語らないことは

ピーター・スワンソン 自分のついた嘘をそのまま信じてしまう女アリス 過去、現在とその周囲で起こる奇怪な変死事件 なんとジェイクはジョンだった 驚きの真相

映画:ゆとりですがなにか インターナショナル

2016ドラマの映画化 宮藤官九郎脚本 働き方改革、テレワーク、多様性、グローバル化の中で、30台となったゆとり世代の苦悩ともがく生き様 クドカンやっぱりおもしろい

読書:空気を読む脳

中野信子 美しいと感じる脳は内側前頭前皮質 両親を司っている領域でもあり、美しいと良心、善悪等は混同されやすい 社会性を維持するため、善悪の領域である社会脳が発達 しかしその社会を維持するルールに反する事に対して攻撃する この活動が活発でないわ…

読書:楽譜をまるごと読み解く本

西村理 他 何も考えずに、元々楽譜は存在していたかのように感じていたが、音符そのものも「発明」されるまでには紆余曲折があったのだ 音符があって、さらに休符があって スコア(総譜)とパート譜 しかし読んでも楽譜は理解出来なかった

読書:競争の番人

新川帆立 テレビドラマでみた原作だった ドラマとほぼ同じ進行 フラワーショップの七瀬の対応に自分を重ねてしまう白熊 「踏みつけてくる相手に対して、怒れなくなっているのだ。倒しようがない敵に直面したとき、大きな理不尽に見舞われたとき、誰かを憎ん…

読書:八本目の槍

今村翔吾 賤ヶ岳七本槍の武将達 秀吉の小姓ら7人 それぞれが出世し、思惑も異なっていくが、豊臣を残そうとする医師は硬い しかし秀頼と淀には思いは伝わらず 最後まで大阪を守ったのは、八本目の槍:佐吉の思惑:金と米の価格操作で家康を苦境に立たせるこ…

70歳の正解

和田秀樹 タンパク摂取 納豆お勧め コレステロールは必須 ビタミンCで脳の健康 歯を保ってよく咬む 入眠のため寝る前にタンパク質:ミルク あ:歩く か:噛む さ:サボる た:食べる な:和む は:話す ま:学ぶ や:役立つ ら:楽観する わ:笑う 働ける間…

読書:汝、星のごとく

凪良ゆう 島で同学年になった暁海、櫂 浮気者の親を持つ者どうし自然とつきあうようになり、言葉にしなくても通じる事で、さらに近づいてゆく しかし櫂は東京へ 「いつだって核心は言葉の届かない深い場所にある」 「抗うから波立つ。ただ許して受入れればい…

読書:元彼の遺言状

新川帆立 ポトラッチ:アメリカ北西部部族の、贈与の規模を競う習俗 栄治の奇妙な遺言 全財産を自分を殺した犯人に譲る その裏に拓未を守るための企みが 謎を解き明かしてゆく、主人公 気位高く、優秀で、金にしか興味がない弁護士麗子 「贈り物を正しく受け…

読書:神の値段

一色さゆり 水墨アート作品 それを作り出す無名と売り出す唯子 本人が描かなくても作品となるアート 「芸術というのは、純粋になればなるほど、孤独が深まるものなのかもしれない」 価格と値段 オークションでアジア史上最高額をつけられた値段とは所詮は比…

読書:国商 最後のフィクサー 葛西敬之

森功 国鉄民営化とは国労つぶし 日常の報道ではうかがい知れない政治の裏側 官僚達の思惑、警察幹部OB、組合-動労-革マル達との相克 新幹線創業当初から、葛西はリニアを考えていたと 一方新幹線の高額な建設費が、国鉄の赤字を増大させ、民営化の一因とさ…

映画:ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE

久しぶり おかえり みんなやっぱり年取ったね そのせいかヒロイン交代? 今までよりちょっとどたばた感否めない でもアクションは健在 ストーリーは? PART2まで観ないとよくわからない 楽しみに待つ

読書:流浪の月

凪良ゆう 男を拒否する少女と、女性を愛せない男(という表現でいいのかな?) その関係は恋愛ではない 何なのか 事実と真実は違う その通り ネット社会の理不尽さ、無責任さ 一見追いつめられて、二人は二人だけになったのかの印象もあるが、実はお互いが相…

読書:相続レストラン

城山真一 金沢 相続の相談に乗ってくれるのが売りのレストラン 元税理士の冬木 元警官のハナ 司法書士のシェフ風雅 オーナーは元芸妓 知人の相続相談を巡って、引きこもりの長男に相談に行くも失踪 知らなかった隠し子の存在 それぞれ子ども達の経済事情 小…

映画:インディージョーンズと運命のダイヤル

監督:ジェームズ・マンゴールド 久しぶりの、そしておそらく最後のインディー ハリソンフォードも年取ったかなあと思いつつ観るも、さほどでもなくアクションをこなしていた お決まりの虫いっぱいシーンもある ストーリーは? 結局宝物をナチ残党と奪い合う…

読書:映画を早送りで観る人たち

稲田豊史 「作品を鑑賞する」よりも「コンテンツを消費する」 ① サブスクがもたらした映像作品数の供給過多 芸術-鑑賞物-鑑賞モード 娯楽-消費物-情報収集モード わかりやすさがよろこばれる いから10まで台詞や字幕で説明する作品の増加ー倍速でも字幕でわ…

読書:二礼茜の特命 仕掛ける

城山真一 その後の茜と百瀬のSⅡでの仕事 バイオベンチャーの救出 大手製薬会社と大銀行の結託で危機に そこへなんとアカデミーの友人が登場して・・・ 茜は海ロスだった

読書:硝子の塔の殺人

知念実希人 医学部卒 本屋大賞ノミネート 密室殺人が連続する、本格ミステリー小説?と思わせて 自分たちが巻き込まれている、リアル本格ミステリ これまでのミステリ小説の俯瞰 名探偵 碧月夜 にして名犯人 碧月夜

映画:「怪物」

是枝裕和監督 坂本裕二脚本 坂本龍一音楽 カンヌ国際映画祭脚本賞 息子がいじめに遭っていると、学校に申し立てるシングルマザー 実は生徒思いなのに、子どもに暴力を振るってしまったことになった教師 いじめておらず、むしろ一番の友と思っているが、いじ…

読書:残念な相続

内藤 克 分割協議書作成 分割協議をやり直すと、贈与税や相続税がかかる 法定相続情報証明制度 親族図作成(弁護士、司法書士、税理士等に依頼) 法務局に申請 銀行口座の名義書換等の手間縮小 税務調査時、書面添付があれば、調査は簡略化 税理士に作成依頼…

読書:蜜蜂と遠雷

恩田陸 先にDVDを観てしまった これはこれで音楽とコンテスタント達の人間味が素晴らしかったので、原作はいいかなと思っていたが、妻が読みたいというので、図書館から借りてきた なんと! 恩田陸ってピアニスト? ピアニストの内面がこれほど描写出来るな…

読書:銀河鉄道の父

門井慶喜 映画が上映され、原著を読む 清廉はイメージの宮沢賢治だが、牧野富太郎しかり、金持ちの坊ちゃんが、あまり苦労知らずに、興味の向くまま才能を開花?させていく それを俗世間の嫉みを一身に受けて、家計を支え、しかし子ども達には甘い父親像を描…

読書:ブラック・ヴィーナス

城山真一 株取引の天才 黒装束にアーモンド型の目、白金色の髪 目立つ装束で、評判をとり、相手の一番大事なものと引き替えに希望の金を稼ぎ出す 実はアメリカで訓練されて開花した能力だった しかも財政兼金融担当大臣の腹違いの妹 見込まれた良太は次第に…

読書:ダブルバインド

城山真一 自転車ひき逃げ事件 交番警官殺害事件 刑事課長 比留 妻は亡くなり、他人の精子で出来た娘と折り合いは悪い アポ電強盗事件はんにんを取り逃がし、降格が見込まれている しかし捜査の中で、ひき逃げ犯がなんと警察署長の中池だった しかし中池は自…

読書:R帝国

中村文則 Rを「日本」に読み替えると? ネット時代の戦争はこんなふうに広がって、支持されていくのか 日本軍:命をささげることを全国民に強いた世界でただ一つの国かもしれない 「一億玉砕」 「人々が欲しいのは、真実ではなく半径5メートルの幸福なのだ…