読書:銀河鉄道の父

門井慶喜

映画が上映され、原著を読む

清廉はイメージの宮沢賢治だが、牧野富太郎しかり、金持ちの坊ちゃんが、あまり苦労知らずに、興味の向くまま才能を開花?させていく

それを俗世間の嫉みを一身に受けて、家計を支え、しかし子ども達には甘い父親像を描く

それに対してやっと賢治が気付く

自分の命の恩人、保護者、教師、金主、上司、抑圧者、好敵手、貢献者、

政次郎ほど大きな存在はなかった

その賢治が、妹の死を契機に、詩や童話の物書きとして自身を持つ

そして晩年その才能が開花するが、残念ながら、世間の評価は追いつかなかった

その賢治を最後まで暖かく、そして厳しく見守る父親

この父があったからこその賢治だったと思わせる