読書:あしたの君へ

柚木裕子

家庭裁判所調査官補 親しみを込めて先輩からかんぽちゃんと呼ばれる

その大地が修習中の家裁で担当した人たち

ネットカフェで妹の面倒を見ながら生きている少女、親の過剰な愛情のもとで苦しんでいる少年、夫のモラル・ハラスメントで精神を病んだ女性、両親の離婚で、今後だれに引き取られるのか係争中の少年

人生は川の流れににている

家裁調査官の仕事は、川の途中で浅瀬に乗り上げたり、船が沈みかけている人たちを、救い上げること

家裁に送検された人たちの苦悩と、それに向き合うかんぽちゃんの大地の悩みや成長が描かれている