映画:万引き家族

是枝裕和監督
カンヌ:パルムドール受賞
初枝が、4人となぜ一緒に暮らすようになったかはわからないが(亜紀は一応元夫の孫で、一緒にいてもいいよと言った)、自分の年金をあてにされて貧乏暮らしすることの大変さより、孤独を解消してくれ、一緒に家族として過ごすことを選んでいる
年金と、わずかな賃金では足りない分を、万引きで補わざるえない実情に、監督の目は温かい
そしてなにも疑うことのなかった祥太も、「妹にはさせるな」という店主の言葉で、自分のしていることに懐疑の心が芽生え、妹を守るために、わざとばれるようにする

そこにまだ捨てたものじゃない世間の情も見られる
しかし実の親子でありながら、虐待されるゆりをみると、人同士の関係こそが、家族をつくっていくのだとの強いメッセージが最後に残された気がする