読書:戦場カメラマン

石川文洋

1986年出版が今年再版

1950年代から80年代ベトナム戦争からカンボジアとの紛争、中国との紛争が、ベトナム現地での取材と写真でつづられている

一貫して主に農民である民間人の視点で、戦争に疑問を感じ、虐殺に怒り、悲しむカメラマンとして従軍した状況が、淡々と書かれている

世界一周を目指して出発した青年が、戦争をみることで民衆への思いを深くしていった過程ともいえる

それには沖縄出身ということがやはり大きく影響していたと思われる

大国のエゴに翻弄される小国の構図

またポル・ポトの異常さも際だって描かれている


泰造君が取材から帰り、ネガを売った後のレストランでのビールやアパートでぼんやりして過ごすよい時間の意味がわかるような気がする

今でも子供たちに講演を続けていることに敬意を表する