読書:仕掛学

松村真宏  AI研究者

仕掛けは「行動の選択肢を増やすもの」新たな選択肢が魅力的なら進んで行動を変える

直感的に注意を引かない仕掛けはそのまま通り過ぎられてしまう

人に何かしてもらいたいとき、直接お願いするより、その人の興味と行動を結びつけて結果的に問題を解決させる方が、うまくいく場合は多い

そのとき行動と解決する問題の関係が、無関係に見えるほどうまい仕掛け

  仕掛けの副作用性

行動の多義性を利用する

 玉入れで「投げる」とゴミ箱にゴミを「投げる」 行動と状況の組み合わせを入れ替える

負担が小さければ便益が小さくても人の行動は変えやすい

 正論だけでは人は動かない 頭でわかっていても行動に移せない時、別のアプローチで行動を誘うのが仕掛けの役割

 アイデア発想に詰まったときは視点を切り替える

1.他の使い道

2.他の似たもの

3.変えてみる

4.大きくする

5.小さくする

6.他のもので代用する

7.入れ替える

8.逆にする

9.組み合わせる

読書:チーム・オベリベリ

乃南アサ

事実と実在人物に基づいたフィクション

明治維新後上田藩に仕えていた父が失業し、東京に出たカネ一家

横浜の女学校に校費生として通う

そのうち兄と父が北海道開拓団として北海道へ

同じ団の渡辺との結婚を父に勧められ一緒にオベリベリへ

帯広:オベリベリ

北の国からの開拓初期は困難感じだったのかな

毎年霜やバッタに作物をやられ、なかなか収益が上がらない中で、子どもが出来、徐々に建物が増え、しかし一方で去る人があり

女学校を出たことが、なかなか実際の生活に役に立たず悩むカネ

しかし年とともに、地の人となっていったことが推測された

読書:天離り果つる国 上下

宮本 昌孝 あまさかりはつるくに

白川郷の戦国時代末期の、領主内ヶ嶋氏 娘紗雪と従兄弟に当たる、竹中半兵衛の弟子七龍太を中心に、戦国を生きる小国の領主領民の生き様

登場人物のキャラが立っていて、わかりやすくはあるが単純化しすぎているようにも

織田から豊臣の時代の流れの中で、鄙の国の生き残りをかけた、表裏の戦い

こんな躍動の時代に生きてみたいとも思わせる物語

読書:そして、バトンは渡された

瀬尾まいこ

死別や離婚で親が変わり、家族の形態が7つにも変わった優子

「大人はいつも子どもの知らないところで、動いている。」

しかしいつも親からは暖かく見守られて、「困った。全然不幸ではないのだ。」との思いで進路面談から始まる。

今より大事にすべき過去など一つもないのだから と今の親子関係を最も大事にする純な高校生になり、読む側もほんわかとさせてくれる物語

読書:にじいろ子育て

本田秀夫

児童精神科医

山日に連載していたが本になった

子供の視点で親の姿勢が書かれている

褒めてほしいことをほめる ダメと叱るよりポジティブに

子供の達がに立った考え方が示されている 我々古い世代には目から鱗

読書:逃亡者

中村文則

キリシタン迫害 第二次世界大戦でのトランペッターと残された楽器 そしてネット世論が操作されている現代 独裁政権批判ととってよいのか

なんとも不思議な小説 感想が書きにくい

 

公正世界仮説 世界や社会は公正で大丈夫で安全であると思いたい。だから何かの被害者が発生すると、君に落ち度があったのでは、と人は問うようになる。

読書:ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人

東野圭吾

コロナを背景に、父親を殺された娘と、突然現れた叔父の謎解き

殺人事件ではあるが、話はゆったりと流れる

同窓生達の、社会に出てからのしがらみを背負った再会

いかにも胡散臭い、元手品師の叔父の推理

意外な犯人と殺人に至った、悲しい経過、今は亡き親友

ミステリーではあるが、人間模様が描かれ、東野の本領発揮