スパイ映画さながら
動作の心理的深読み
出会ったことのない小説 詳細な調査や検索の後がうかがえる
核を積んだ中国ステルス爆撃機の亡命、日本の官庁職員や、その黒幕、アクティベイターなる日米管理のエージェント、現実社会には表に出ないが、本当はあるのではと思わせる描写
背筋が寒くなる現実があるのかも知れないと引き込まれる
門井 慶喜
朝鮮出兵のわけは?
見方の恩賞となる土地のため、貿易のため、日本の民が外国の奴隷にならないようにするため、名を残すため、気まぐれ?
大名の結束、国家秩序の強化と大名の戦力削減 と家康は考えるが
秀吉は言う 自分は樹 生まれながらの欲に従っているだけ
家康はそれを見て、秀吉は戦いのない人生を、どう扱えばいいのかわからないのではないかと
お茶々を草千代評して
世間のいわゆる人なみの幸せというやつは、何かに鈍感であり、かつ何かに無意識であることではじめて得られるまぼろしの宝
なのにこの娘には、この人間社会そのものにおける自分の位置がくっきりと見えてしまっている こういう人間は、だいたい幸福にはなれぬ
確かにそうとも言える
ダニエル・シルバ
CNNエグゼクティヴ・プロデューサーとしての出世作
第二次世界大戦時、連合軍がドイツに対し、イギリスからフランスへの上陸侵攻作戦 カリー湾かノルマンディーか
その選択の決め手を巡る、イギリス潜入ドイツスパイと、その摘発に当たるMI5雇われ担当官とのせめぎあい
ヴィカリーやキャサリンは架空人物ながら、実に生き生きとして魅力的だ
物語のスリルある展開も満点
ヴィカリーの「彼は優秀な秘密情報官だった。そして生来それに適していた。虚栄心がないし、大衆の称賛も爵位も求めなかった。人知れず骨を折り、勝ち誇る気持ちを内に秘めていることに完全に満足していた。彼がじっさいに何をしているかを誰ひとり知らないという事実が気に入っていた。」の下りはほんとに共感